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Yさん
こんにちは
相変わらず暑いですが、今日は空が澄みきっていて、光や風になんとなく秋の気配が漂ってきたような気がします。
「ルイスカーンの全住宅」読ませていただきました。
バラガン本に劣らぬ妄想源 - 創造的示唆に溢れた一冊でした。
木(木建?)と異素材のアレンジが、なんともシブイところをついていますし、何よりも木(素材)の選び方が素晴らしい。
フィッシャー邸の糸杉や、エシェリック邸内装のレッドオークなどこれしかないといったチョイスのように思います。
エストニア生まれの人ということですが、どの住宅にも、コルビュジェにもバラガンにもない、good old america - 良質なアメリカのエッセンスを感じます。
T形窓・壁面本棚のエシェリック邸もかなりカッコイイですが、my favorite は、フィッシャー邸です。
シンプルなキューブの粋な組み合わせ
光と影の巧みな演出
出窓と一体化したベンチ
オフセットされたモノリス壁のような暖炉
柔らかな糸杉の素材感
設計4年・建設3年というのも(建築家の執念、施主の忍耐ともに)すごいですが、いくら60年代とはいえ、この住宅の建設予算が45000ドルとは !
いうことありません、脱帽です。
こんな家ほしいです。
詩のような一節を引用させてください。
「窓(ウィンドウ)」ですべては完成する。
窓枠の厚みの内に、囲いの特性が示される。
部屋の内側をどのように包むのか。
そして、外側に向かってどのように向かいあうのか。
そして、開口のかたちと位置、開閉の仕方が
空間の外と内をどのように関係づけているのか。
そのすべてが示される。
開口部によって、その部屋がどのような光を望み、また拒んでいるのか、
どのような景色を導きいれ、また消去しようとしているのか、
そして、その他に導きいれたいものは何なのか。
風か、木の葉か、舞う蝶か。
5Bの鉛筆 -16ビート構造体
スパイシーなgadget
木ぃの建具
幌壁
ynatay 階段
しつらいのスペース
アチコチ腰掛け
今風五右衛門風呂
壁面本棚
外メシ
そして
nice tunes・・・
こういった「コトバ」たちが、コトバノイエに、どういった姿を現してくるのか、そして、未知なる「コトバ」がどんな風に重ねられていくのか、いずれは苦しい(楽しい)引き算の作業を施さねばならないのでしょうが、どれもがリアリティー溢れた、オリジナルな「コトバ」だという実感がありますから、これからがますます楽しみです。
願わくば、コトバノイエが、そこに住まんとする私たちの毎日に、爽やかな風や、優しい光を、あるいは、優しさや懐かしさや暖かさを運んでくれる器であらんことを、あらためて祈りたいと思います。
*
灯り(lighting)のことを少し、
「明かり」ではない「灯り」のほうは、建築の本筋からいうと末端的で、いわば最後のお楽しみといったところかもしれませんが、どちらかというと、夜、それも深夜族に属していて、しかもインテリアから建築に関心を拡げてきた(expansion!}私としては、lighting は、いささか気になるところではあります。
もちろんその空間の目的によってライティングの形態は変わってくると思いますが、好みでいうと、「どこからか、なんとなく明るい」といった感じが理想的で、アメリカの居間みたいに、すべてライトスタンドによる間接照明というのもちょっとどうかとは思いますが、天井からぶら下がる、あるいは突起している照明器具というのが、少しうっとおしい気がしています。
かといって、埋め込みダウンライトや壁付けのスポットランプがいいのかというと、それも微妙に・・・な感じ。
ちょっと概念的で、実現性はないのかもしれませんが、天井全体が(あるいは一部が)ぼおっと光る、ポイントに照明器具(ペンダント・スタンド・ダウン・スポット)、つまり、天井という構造体(?)を灯りにできないか、という妄想であります。
灯り、あるいは夜の佇まい(night view)に関して、Yさんは定見(あるいは妄想)をお持ちでしょうか?
K 拝
PS
Architecture comes from The Making of a Room のスケッチもすごいですね。
ピュアで真摯な建築家の魂に心が震えます。
PPS
「リンクテキストの下線」は、じつは私も気になっていました。
出座何ファンのひとりとして進化に拍手。
「生活とは発見に満ちている。逆に言えば生活は無知にまみれている。」
これは「疲労コンパイラ」につづく、ひさびさの名言でしょう。
PPPS
15日からセカンド夏休み、滋賀の実家に帰省する予定です。
生まれ育ったところで、「来し方行く末」妄想でしょうか。
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