2004/07/24 19:00 K to Y
Yさん

昨日帰る間際に、スケッチその5を見てしまい、壁と柱の関係に妄想が拡がって、連日の熱帯夜とあいまって眠れぬ夜を過ごしてしまいました。
眠いです。

ただでさえ、「壁」以降のスケッチは、気合を入れて何回も読み込まないと矢部さんの気迫(コトバ)に負けてしまいそうになりますので、全力投球を余儀なくさせられております。

*

モノリスのような壁(柱)を妄想しました。

>構造壁はマッキーの太い方、非構造壁はピグマの005
であれば、柱は何で描かれるのだろう、というのが発端です。

柱って純粋構造体なのか?

ピグマ005型非構造壁の厚み(薄さ)が柱の大きさに規定されないとしたら、あっちの柱は3寸角、こっちの柱は5寸角、あるいは丸柱、はたまた床柱などというようなこともできるのではないか(するかしないかは別として)。

柱のデザイン化

柱のような壁・壁のような柱 = 柱と壁の一体化。

と、ここまで来てモノリスが突然浮上してきてしまいました。

キューブリックの「2001」で、登場する例の物体です。
(映画では、「各辺の比率が1:4:9(1x1:2x2:3x3)の、一切の光を反射しない漆黒の方体」という設定でした。)

木造の家屋の中に、300 x 1200 x 2700mm の大きさで梁を支えるコンクリートの壁(柱)が出現する。

たとえばそこには、「カップマルタンの小屋」にあるような、
あるいはバラガン階段の脇にあるような、キャンティレバーのしつらいの木棚が設置される。

あるいは、方形の穴が穿たれてディスプレイスポットになる。

また方位によっては、その方形の穴は光の進入口になるかもしれない。

床のレベルから600mm(2尺)四方の穴が開き、一枚引きの板戸が設置され躙口(にじりぐち)になる。 
腰をかがめないと(刀を抜かないと)壁(柱)の向こうにはいけない不器用な入り口。

部分的に刳りぬいて小本の書架とする。

灯り-アッパーライトが壁(柱)に張り付く。

キッチンの壁(柱)であれば、全面食器棚となる。

スピーカーが埋め込まれていて、音を出すと壁(柱)が揺れ、家が揺れる。(笑)

・・・・・。

プロフェッショナルの真摯な考察に比すると、児戯に等しい妄想かもしれませんが、浮かんできてしまったものは仕方がない。

「真夏の夜の壁(柱)」とでも名づけたい気分です。

*

アワセ

キソイ

ソロエ

カサネ

最近覚えたコトバなんですが、
デザインのコアをしっかり捉えた、美しい日本の言葉ではないかと思います。

それでは

K 拝


PS

>WestBoroughでイナタイ音を実聴させていただきたいと

イナタイ音は、レコード再生が原則です(たぶん)。
WestBoroughは、<yabe-物欲-magic> の感化により、衝動的に買ってしまったので、そのときはレコードープレイヤーまでは手が回りませんでした。
ただ、先日「ボーナス」なるものをいただいたので(プール「仕事」はできませんが、勤め人には、これがあるのです)近々にヨドバシ出撃を計画しています。
是非レコードで聞いていただきたい。
これは物欲ではなく、計画的購入(あるいはおもてなし)というものであります。

>家の中のあらゆることろにディスプレイスポットを拵えることは、ぼくの仕事の重要なひとつだと考えていま
す。 

たいへん心強いです。 楽しみです。
フレキシブルな(兼用)スペースにというのも大賛成。
「入隅」っていうのもいいコトバですねえ。

>わが家の壁面書架は単行本や文庫本を並べると前面に空きができます。

私の書架はすべて2列置きになっています。うしろの本がかわいそうなので、これは解消したい。

>腰掛けられるところ、というのをそれこそあちこちに拵えたいと考えています。

それいいですねー。
トレンディな似非ユニバーサルデザインより100倍楽しそう。

「アソビゴコロ」がないと面白くありませんし、それが relaxin' につながるなら最高です。
何よりも、クリエイターが、「なによりこういうの大好き」というプランに乗っからない手はないでしょう。
Keep on going as you like it ! っていう感じですね。