2004/07/29 00:59 K to Y
Yさん

こんにちは

今日はこの炎天下にもかかわらず、義理ごとで梅田方面に出かけておりました。
プールにも行けず、T書店にも行けずで、いささか欲求不満気味です。

そのかわりといっては何ですが、初ブックファーストで買ってきましたよ、
バラガン本。

魔術師(wizard of architecture)がこんなとこにもっていう感じです。

「CASA BARRAGAN」という自邸を含めた住宅4邸+San Cristbal の図版ですが、まず階段がどれも素晴らしいですね。
レイアウトといい、デザインといい、素材といい、that's it というものでした。

自邸書斎のキャンティレバー階段もカッコイイですが、玄関ホールの溶岩でできた、踏み面29cm・蹴上げ17cm・勾配30°の階段が、やはりいちばん響きました。
実にイナタイ(仮)。

まさに、「カッコよすぎず、ダサすぎず、スカスカだけど、さりげなくシブイ」
といえるモノのひとつではないかと思います。
(そういえば、1993 VOLVO 240 CLASSIC WAGON にもその気配ありますよね)

また、SAN CRISTOBAL という施設が、人間と馬のためのものである、ということにも、かなりシンパシーを感じます。
馬が美しく見える「壁」は相当なもんだと思います。

あと、窓のフタもいいですねー

それと、これは誰しも考えることでしょうが、やはり「色」のこと。

「色」に関しては、興味はあったんですが、あえてこれまで触れませんでした。
じつは、不得意種目なんです。

もちろん基礎的なことはある程度勉強はしましたが、どうも色(あるいは色彩)に対する感性は、天性のもののようで(色の上手な人をみるとつくづくそう思います)、先日お伝えした、アワセ・キソイ・ソロエ・カサネ に関しても、色についてはまったく自信ありません。

基本的には素材の色がベースなのかなあとボヤッと思っていますが、この senor Barragan のような色彩感(しかも住宅に対する)を見せられると、変な方向に妄想してしまいそうです。
(色に対する感性は、それぞれのオリジナリティーだと思いますが、プロフェッショナルとしての決め方に潔さがあるような気がするのです)

矢部さんは、(住宅の)色に関してはどういう風に考えておられますか?

「イチゴ(why?)ハウス」の外壁は何故グレーなのか?
「BTSA」の引き戸は何故カラフルなのか?

もちろん素材やテクスチュアとも密接に関連するのでしょうが、色決めるってたいへんじゃないですか?

*

>壁と柱について

壁-柱-窓の関連(構造とプラニングの問題)についてはよくわかりました。

その上で、
>とりあえず柱はない
ということですね。

>見えないからといって、柱(構造)にだって勝手があるわけですから

プラニングのためにイージーに柱(構造)を動かしたくないというのは、まことに矢部さんらしい律儀な作法だと思います。

作法がなければ筋のとおったカタチにならないわけですから、キチンとしたその作法には安心感を覚えます。

ピグマ005型激薄非構造壁の深化を楽しみにしております。

私の場合、毎日拙宅の、柱-土壁-柱を見て暮らしていますので、ついそっち方面から妄想がのびていったようです。

構造素人からすると、柱っていうのも案外不器用なヤツだなあ、というのが正直なところなんですが・・・。

*

モノリスについては、とりあえず没。(苦笑)

私としては、「シンボル」的な意識はあまりなかったのですが、いずれにせよ、やはり「真夏の夜の壁(柱)」でしかなかったようです。

ぜんぜん「イナタイ(仮)」アイデアじゃないですもんね。
なんかあさって方面のスルーパスをだしてしまった感じがします。

ただ、せっかく私のところに降りてきてくれたものなんで、この比率をしっかり暖めておこうと思っています。
またそのうちどこかで21世紀的に登場するかもしれません。
(折り目、切り目をいれちゃうと「mono」じゃなくなってしまいますから、ちょっとかわいそうです)


「灯り」のことをぼやっと考えています。

それでは

K 拝


PS

「コトバノイエ」プロモーション 第2弾

□ 「建築家の建てた家」トゥルーマン・ショー

ブロードバンド・コンテンツにお悩みのプロバイダーのために

住みにくいといわれている「建築家の建てた家」の実態を定点カメラで
24時間リアルタイムで中継する。

「建築家の建てた家」で暮らす家族の赤裸々な姿!

住みやすい家とは一体どんな家なのか?

住宅ローンは本当に返済できるのか?

この家の設計者はどんな人なのか?

深まる謎・・・。

ダメですかね。

PPS

来週は4日(水曜)まで、海水に浸りに伊勢に行って来ます。